2025.04.23
犬の噛みつき癖には原因がある!しつけの仕方とポイント
犬の問題行動のひとつが、噛みつきです。大ケガにもつながる恐れのある行為ですが、犬が人や物を噛むのには必ず理由があります。しつけの際は、この理由を理解したうえで行わなくてはなりません。
今回は、犬の噛み癖にありがちな原因や、しつけのポイントを解説します。
犬の噛みつき癖の主な原因
犬がつい人や物を噛んでしまうのは、原因があります。まずはなぜ自分のワンちゃんが噛んでしまうのかを知ることが大切です。主な原因を解説するので、心当たりがないか見直してみましょう。
本能的な欲求
寝ているときや後ろからいきなり驚かされたときなどに、とっさに噛んでしまうことがあります。人間もいきなり触られそうになるとつい手で払ってしまうことがありますが、これと同じ反応です。
本能的に自分の身を守ろうとするために噛んでしまう状態を完全に修正するのは、飼い主さんだけでは不可能な場合もあります。心当たりがある場合は、獣医師やトレーナーに相談することも視野に入れた方がいいでしょう。
口の中がかゆい
子犬は人間の子どもと同じように、乳歯が生え、やがて永久歯に生え変わります。この歯茎から歯が生える感覚を紛らわせるために、周りのものを噛んでしまう子もいます。時期は子犬の成長により異なりますが、発生しがちになるのが、以下の時期です。
- 生後1か月頃
- 生後6~7か月頃
この時期を迎えているなら、歯がかゆくても対処できるような対応をしてあげましょう。
ストレスや恐怖
先ほども触れましたが、噛むことは犬にとって身を守る行為です。ワンちゃんのなかには、ストレスや恐怖を感じたときにとっさに噛んでしまう子がいます。もし特定の条件や状態で噛み癖がひどくなるなら、ストレスや恐怖を感じているのかもしれません。
飼い主から見て特に原因が思い当たらない場合でも、犬にとってはストレスの原因になるものに遭遇している可能性があります。いきなり噛み癖がひどくなったなどの場合は、まずそうなる原因がないか振り返ってみましょう。
甘えや興奮
ワンちゃんのなかには、飼い主に甘えから噛んでしまう子や、遊びで興奮して噛んでしまう子もいます。犬の噛みつきは、ネガティブな感情だけでなくポジティブな感情でも発生することを知っておきましょう。
ワンちゃんにとってはポジティブな感情を表す行為でも、人間にとってはケガなどにつながる危険行動です。興奮して噛むなどの場合も、きちんとしつけてあげましょう。
間違ったしつけ
子犬の頃のしつけとして以下のような行動を取っていると、身を守るために噛み癖が付いてしまう子がいます。
- マズルを力任せにつかんだ・握った
- 強く叩いたり殴ったりした
成犬になってからはやっていなかったとしても、子犬の頃に染みついてしまった恐怖はぬぐいきれません。これが原因の場合、飼い主だけでなくほかの人や犬にも危害を加える恐れがあります。獣医師やトレーナーと相談しながらしつけ直してあげましょう。
犬の噛みつき癖を直すしつけ方
犬の噛みつき癖を直すのは、とても大変です。正しいやり方でしつけてあげないと、かえって悪化する恐れもあります。次は正しいしつけ方を解説するので、参考にしてください。
犬の様子を観察して噛ませないようにする
犬の噛み癖には必ず理由があります。まずはワンちゃんをよく観察して、原因を特定しましょう。原因に確証が掴めない場合は、噛む原因になるものをやめさせたり遠ざけたりして対処してください。
噛む機会をなくせば自然と噛み癖も改善に向かいます。噛むのを我慢させるだけでなく、その原因を取り除くこともしつけにおいて重要なポイントです。
適切なタイミングで叱る
噛み癖をしかるベストタイミングは、噛んでいる最中です。例えば子犬のなかには、甘噛みしながらじゃれてくる子がいますが、ここで騒ぐと遊んでくれると勘違いして、好意がエスカレートします。冷静に適切なタイミングでしつけてください。
しつけの際は、噛んできたら無視するか毅然とした声で叱るなどの手法で対応します。どうしても甘やかしてしまいそうなら、噛まれた瞬間に犬のいる場所から去ってしまうといいでしょう。
犬用のおもちゃで発散
歯の生えはじめや生え変わり・ストレスを感じているなどの場合は、我慢したくてもできないこともあります。このような場合は犬が噛んでも問題ないおもちゃを与えて、人や物に噛み癖が向かないよう誘導してあげましょう。
何度か繰り返せば自分からおもちゃを噛むようになるので、不快感やストレスを適切に発散できるようになります。
犬の噛みつき癖をしつける際のポイント
犬の噛みつき癖をしつけるのは、とても大変です。飼い主さんもワンちゃんもストレスをためずに正しい行動を取れるようにするには、しつけのポイントをおさえておく必要があります。しつけの際は、以下のポイントを意識しながら取り組みましょう。
しつけは子犬のうちに
成犬になってから問題行動をしつけるのは、至難の業です。噛む力だけでなく体全体の力も強くなっているため、子犬の頃のしつけ方では不十分になるケースもあります。噛み癖のしつけは、子犬のうちに正しい対処法を教えてあげましょう。
叩いたり大声で叱ったりしない
しつけの際は、暴力行為はもちろん大きな声を出すのも厳禁です。犬が人間に対して恐怖心を抱いてしまうと、警戒心や防御反応からかえって噛み癖が悪化してしまいます。叱るときは力でねじ伏せるような行為は決して取ってはなりません。
まとめ
犬の噛みつきは理由なく行う行為ではありません。問題行動を取る理由が必ずあります。しつけの際はその理由をはっきりさせ、原因にあわせたしつけをしてあげましょう。
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